古文語彙25
第25回 さうなし・になし・またなし・にげなし・ひとげなし・やすげなし・さりげなし・はしたなし・ひとわろし・しどけなし・ゆくりなし
さうなし(双)→あのバッターは比べるもののいない、さうなき選手である。
さうなし(左右)→武蔵と小次郎が決着がつかないまま、さうなくて別れたとしたら心残りだろう。
になし(二)→古いカードを同じものが二つとない状態で、になく集めたコレクションがすばらしい。
またなし(又)→年末になり、忙しそうに走り回っている様子は、この上なく、またなく感慨深い。
ならびなし(並)→あの俳優は世界からも認められて、並ぶもののない、ならびなき名声を得た。
にげなし(似気)→二十歳そこそこの若者が高級車を乗り回すのは似つかわしくなく、にげなし。
ひとげなし(人気)→初心者なので、人並みに扱われない、ひとげなき恥ずかしさを隠しながら練習に励んだ。
やすげなし(安気)→初心者で舞台に立つ落ち着かない不安な、やすげなき気持ち。
さりげなし(然気)→そう思っていないような何気ないそぶりで、さりげなくふるまうのは難しい。
はしたなし(端)→中途半端で、はしたなき服装をしてはならない。
期待していた人とは、別の人が出てきたときは、きまりが悪く、はしたなし。
好きだと言われた相手をいいかげんには、はしたなく断れない。
雪が激しく降っていて、はしたなくて外に出られない。
ひとわろし(人悪)→帽子のかぶり方が、他の人から見たらみっともなく、ひとわろし。
しどけなし→着物を無造作に、しどけなく着ている夫がだらしなく、しどけなし。
ゆくりなし→青空が広がっていたのに、突然に、ゆくりなく雨が降り出した。準備できていなくて、突然である。