古文語彙35
第35回 あくがる・ほる・ゑふ・そばむ・そばむく・こころをやる・こころゆく・あく・こころばへ・こころばせ・こころまうけ・てんき・げきりん・おどろく・あかす・くらす・よもすがら・よは・あけぼの・あした・つとめて・きぬぎぬ・ふ・う・ぬ・こぞ・ひとひ・のわき・ゆうづくよ・もち・ありあけづき・つごもり・むつき~しわす
あくがる→下二段・物思う人の魂が体から離れてさまよい、上の空になる、あくがる。別居して月日がたつと夫婦仲が疎遠になる、仲もあくがる。
ほる(惚)→下二段・あまりに忙しくて、放心して自分を忘れている、ほれて忘れたり。
ゑふ(酔)→四段・車に酔った気分、ものにゑひたるここち。
そばむ(側)→横を向いているので、そばみてあれば、顔は見えない。
そばむく(側向)→ちょっと横を向いている姿、すこしそばむきたる姿がかわいらしい。
こころをやる→大声で叫んで気晴らしをする、こころをやる。
得意なことを自慢する、わがこころえたることを言ひ、こころをやる。
こころゆく→満足するまで、こころゆくまで。
あく(飽)→なんとかしてアイスに十分満足したい、いかでアイスにあかむ。
こころばへ→介護の人が、心遣いをしながら洗ってくれる、こころばへありつつ洗ふ。
こころばせ→気配り、心遣いのある人でも、こころばせあるひとだにも、つまづいて倒れることがある。
こころまうけ(設)→苦楽を共にする、前もっての心の準備をする、こころまうけす。
てんき→天皇の気持ちが特に良いようだ、てんきことに、みこころよげなり。
げきりん(逆鱗)→龍の顎に下に逆さまに生えたうろこ。
法王がお怒りになった、げきりんありけり。
おどろく→何かを感じて目をさます、おどろく。
あかす→避難された方々は、お休みにならないで夜を明かしなさった、大殿ごもらずしてあかしたまひてけり。
くらす→花を見ながら日が暮れるまで時を過ごす、昼間を過ごす、花見つつ、くらす。
よもすがら→一晩中、よもすがら、あやしている。
よは→夜半・夜中の、よはの月の光。
よふかし→まだくらい早朝に、深夜に、よふかく、鳴きだしたホトトギス。
あけぼの→東の空が明け始め、ほのかに白い状態の時分、まだ暗いあかつきと明るくなる朝ぼらけの間の時間帯があけぼの。
あした(朝)→(夕べ・宵・夜中・あかつき・あけぼの・あさぼらけ・あした)雪の降った朝、雪のふりたりしあした。
つとめて→夙(つと・欠けた月と両手で持つの合わさった形・夜がまだくらいうちから仕事を始める)早朝
きぬぎぬ(後朝)→衣衣・衣を重ねて一夜を共にした男女が翌朝になると、男が夜明け前に自分の衣を女性に渡して帰る。)三日間かよって餅を食べると結婚の公表となる。
ふ(経)→数年が経過する、としごろ、ふ。(一語の動詞)
米原を経過していく、米原をへていく。
う(得)→姫を手に入れたいものだ、得てしがな。(一語の動詞)
ぬ(寝)→人が寝ている夜中、ねたる夜中。(一語の動詞)
こぞ(去年)→去年と今年を、こぞことし貫く棒のようなもの
ひとひ→先日の風はどうでしたか→ひとひの風はいかなるか。
のわき→野原の草を吹き分けるような激しい風。台風。
ゆうづくよ→夕方に空に出ている月。ほの暗い月。
もち(望)→望月、満月。欠けるところのない、満ち足りている月。
ありあけづき→夜が明けてもまだ空に残っている月。
つごもり→月隠・月の最後の日。月末の数日。
月たち・月の初め→ついたち
季節の初めに「立」をつけます。立春、立夏、立秋、立冬はご存じですね。同じく月の初めに「立」をつけて「月立」としたわけです。
むつき→親類が集まり仲むつまじくする月。
きさらぎ→寒いので着物をさらに重ね着する月。
やよい→草木がいよいよ生い茂る月。
うづき→卯の花が咲く月
さつき→早苗・さなえを植える田植えの月。
みなづき→梅雨が明けて水がなくなる、涸れる月。
ふづき・ふみづき→七夕には詩歌を作り、書物を夜風にさらす月
はづき→木の葉が紅葉して落ちる月。
ながつき→夜が長くなってくる月
かんなづき→出雲大社で全国の神様の会合が行われるので地元から神がいなくなる月。出雲の国では神有月。
しもつき→霜がおり始める月。
しわす→年末は僧までが走る忙しい月。